闘いのワンダーランド『巌流島 STARTING OVER 公開検証 3』

3月25日(金)東京・TDCホールに開催された『巌流島 Starting over 公開検証 3』。「実戦と競技」がテーマとされ、甲冑戦や喧嘩術のエキシビジョンや世界各国の格闘家が集結し「土俵型の闘技場」で激突するリアル天下一武道会は闘いのワンダーランド! モダンMMAとは全く違う空気が流れていた「巌流島」の模様をファイティング・ドキュメンタリー「BLACK&FIGHT」で公開検証します!

Ganryujima2-RF&RG袴姿のレフリー、巫女の姿をしたラウンドガールが他の格闘技イベントとは一線を画していた。

▼オープニングファイト第1試合
○村田純也(日本/柔術)
判定
●三浦ミッキー亮(日本/MMA)
Ganryujima3-OP1
▼オープニングファイト第2試合
○正剛(日本/U-Style)
一本 1R 28秒 ※アキレス健固め
●竹村光一(キックボクシング/MMA)
Ganryujima3-OP2

総合実戦護身術の「ガチ甲冑合戦Ganryujima3-ex

「闘技場」に集結したファイター達Ganryujima3-OP

▼第1試合 80kg契約
○マーカス・レロ・アウレリオ(ブラジル/カポエイラ)
一本 1R 28秒 ※左後ろ回し蹴り
●中島大志(日本/大相撲)
前回大会で合気道の達人(マスター)60歳の渡邊剛を15秒でKOした中島。一方のアウレリオは”マスター”の称号を持つカポエリスタ。カポエラ独特の回転蹴りが中島のアゴを直撃しアウレリオが勝利するとカポエラの華麗な動きを魅せつけ会場を沸かせた。
Ganryujima3-1

▼第2試合 72kg契約
○クンタップ・チャンロンチャイ(タイ/ムエタイ)
一本 1R1分27秒 ※右フック
●TOSHI(日本/MMA)
「掴んで勝つ」と意気込んでいたTOSHIに蹴りとパンチで威嚇するクンタップ。首相撲から膝、そして右フック一閃!倒れ込んだTOSHIをみてレフリーが試合を止めた。
Ganryujima3-2

▼第3試合 78kg契約
○瀬戸信介(日本/蟷螂拳、長拳)
一本 1R2分6秒 ※グランドでのパンチ連打
●岩倉 豪(日本/柔術)
蟷螂拳(通称カマキリ拳法)の使い手瀬戸と65歳の合気道の達人・柳龍拳との果たし合いで柳の前歯を折った岩倉の日本人対決。岩倉の応援席からは「アレですよん、アレ出しちゃいましょう」と必殺技を臭わせる声援が飛ぶ中、瀬戸は蟷螂拳を想像させる動きはみせず岩倉を組み倒す。足を痛めた岩倉だったが瀬戸からマウントポジションを奪いパンチを打ち込むも瀬戸は回避。岩倉が瀬戸を投げようとするが、瀬戸が放ったパンチでダウン。上になった瀬戸がパンチの連打するとレフリーが試合を止めた。
Ganryujima3-3

▼第4試合 フリーウェイト
○バラット・カンダレ(インド/シラット)
一本 1R 25秒 ※左ハイキック
●渡辺一久(日本/ボクシング)
東南アジアで行われる伝統的な武術「シラット」の使い手で、インドのMMA団体「SFL」で5戦5勝の戦績を残しているバラット・カンダレと、ボクシング第52代日本フェザー級チャンピオンの後K-1にも参戦していた渡辺一久の一戦は、蹴りで距離をとるバラットが放ったハイキックが渡辺の顎を捕え後方へ転倒。そこへバラットが追撃のパウンドを連打すると渡辺は失神。「闘技場」で悔しさをあらわにした渡辺はバラットの勝利を讃えた。
Ganryujima3-4

▼第5試合 70kg契約
○アンドレ・ジダ(ブラジル/ルタ・リーブリ)
一本 3R 12秒 ※パウンド
●ビターリ・クラット(ロシア/コマンドサンボ)
コマンドサンボをベースとしRINGSを経て「巌流島」70kgトーナメントではJZカルバン、渡辺一久をKOして巌流島初代ミドル級王者となったビターリ・クラット。対するアンドレ・ジダは HERO’Sに参戦しミドル級トーナメントで準優勝した元シュートボクセアカデミーの猛者。両者ともにストライキングを得意としてるだけに、打撃の実弾が交差する。互いが警戒しつつも、得意のボディとバックハンドブローを繰り出すビターリ。ジダはスウェーとダッキングでかわすもののビターリの圧力に手詰まっている。3Rビターリが左ボディブローを打ったところにジダが左右のフックでビターリをグラつかせると、追い打ちの右ストレートを叩き込む。クラットがダウン! レフェリーが一本を宣告した。
Ganryujima3-5

ケンカ術演武Ganryujima-Kenka

▼第6試合 フリーウェイト
○グリス・ブドゥ2(セネガル/セネガル相撲)
一本 2R2分08秒 ※3度の転落
●バル・ハーン(モンゴル/モンゴル相撲)
グリス・ブドゥが来日不可能となり、代わりに来日した弟のグリス・ブドゥ2。セネガル相撲とモンゴル相撲の重量級対決。組み付いて倒れ込んだ際ハーンの膝がブドゥ2金的に入るが、それをどう訴えるかが分からない様子のブドゥ2。再開後、ブドゥ2がハーンを転落させポイントを奪う。 2Rハーンが組み付くがブドゥ2がこれを受け止め、ハーンを転落させる。その後もブドゥ2がハーンを2度転落させ一本勝ちを修めた。
Ganryujima3-6

▼第7試合 フリーウェイト
○星風(モンゴル/大相撲)
テクニカル一本 2R 1分30秒 ※セコンドからのタオル投入
●ボンギンココシ・マドンセラ(南アフリカ/ズールー族)
元・大相撲力士の星風と、アフリカ最強の戦闘部族といわれるズールー一族の戦士ボンギンココシ・マドンセラの一戦。序盤からマドンセラを威嚇する星風。闘志むき出しにマドンセラに突っかかりテイクダウンするも寝技時間切れとなる。立ち上がると星風がレフリーの死角からマドンセラに襲いかかり減点1を宣告される。マドンセラは星風のパンチで右目上から流血しドクターがチェックに入る。ボクシングスタイルでその顔と同じくらいの太さの豪腕を振るが星風はマドンセラの懐に入りテイクダンするが、マドンセラが星風の腕に噛み付く。マドンセラに減点1が与えられ、両者組み付き同体で転落するとマドンセラが足から出血。再開後星風がマドンセラに襲いかかるが、マドンセラが試合放棄するような仕草を見せるとセコンドからタオルが投入され、星風が勝利した。
Ganryujima3-7

▼第8試合 メインイベント 80kg契約
○ジャッキー・ゴーシュ(イスラエル/クラブマガ)
判定3-0
●田村潔司(日本/U-Style)
UWF、Uインター、RINGS、PRIDE、DREAMと渡り歩いた「赤いパンツの頑固者」田村潔司がメインで登場。相手はイスラエルの近接格闘術・護身術として知られるクラブマガ王者の負傷欠場により代打出場となったクラブマガの教官ジャッキー・ゴーシュ。田村のテーマが鳴り響くとそのリズムに合わせ会場が沸き、いつも通り深々と一礼。後ろ回し蹴りやリーチを活かした打撃で田村を翻弄するゴーシュ。ゴーシュの蹴り足をキャッチし田村が足関節を狙おうとするもゴーシュは回避。左フックから組みつくゴーシュをさばく田村。しかしバランスを崩して場外へ転落しポイントを奪われる。2Rに入ると田村がゴーシュに飛びついてグランドへ引き込むが田村を背中からバスターしゴーシュが上からパウンドを落とす。ここからゴーシュのパンチを被弾する回数が増え失速していく田村。3R、残りの力を振り絞るような形相を浮かべ左右のキックでゴーシュに向かっていく田村。しかし決定打にはならず、ゴーシュが連打で田村を追い込む。判定は3-0でゴーシュが勝利した。最後までペースを握れず、試合前『「巌流島」での闘い方』を模索していると語った田村だが、ゴーシュはMMAの技術を駆使していた。昨年末の『RIZIN』で田村と因縁浅からぬ桜庭和志がモダンMMAの最前線にいる青木真也に完膚なきまでの敗北を喫した。田村はその桜庭との2008年大晦日の一戦以降MMAを闘っていない。この「巌流島」は独自のルールで闘っているためMMAの公式記録には残らないだろう。究極の異種格闘技戦を行っていた初期UFCはルールを整備し階級制を導入した結果、急速に競技化への道を進んだことでモダンMMAのシステムを作り出した。同様に究極の異種格闘技戦をコンセプトにしている『巌流島』が初期UFCほど殺伐とした空間ではなかったのは、武道精神に則って行わなれているからだろう。しかし『巌流島』が「実戦と競技」をテーマとしている以上、選手それぞれがベースとしている競技を駆使し実戦した公開検証には「田村・敗北」という現実が記録された。
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『巌流島』Official Site