世界はなぜダマされたのか?「ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏」

アメリカ文壇に彗星のごとく登場し、世界的なセレブリティやアーティストから熱烈に支持された美少年作家J・T・リロイ。『サラ、いつわりの祈り』の原作者としてカンヌ国際映画祭でも脚光を浴びた彼は、ふたりの女性が創り上げた架空の人物だった!? 2000年代半ばに一大スキャンダルとなったこの事件について、初めてJ・Tの分身を担ったサヴァンナの視点から映画化。彼女は、なぜローラに言われるがまま数年間もJ・Tを演じ続けたのか──?

サンフランシスコ。親元を離れたサヴァンナは、兄のパートナーで作家のローラと出会う。
ローラは自分の小説をJ・T・リロイという架空の美少年名義で出版、ベストセラーになっていた。
そんなローラに頼まれ、最初は遊び半分で男装し、J・Tに扮するサヴァンナ。
やがて小説の映画化が決まり、ハリウッドやカンヌで大勢の観衆の前に出るうちに、
J・Tとして出会った相手に本気で恋してしまうが……。

最初は小さな嘘だったが、何度も演じるうちに〈架空〉が〈リアル〉を超え、サヴァンナ自身もJ・Tと一体化していく。ローラの操り人形に過ぎなかったサヴァンナが、ひとりで歩き出す瞬間はスリリングであり、セレブリティまでもがあっさり騙されるところは痛快でもある。そんな驚くべき経験をするサヴァンナの心情が繊細かつドラマティックに描かれる本作は、まだ何ものでもなかった10代の彼女が悩みながら自分の道を見つけるまでのカミング・オブ・エイジ・ムービーであり、切ないラブストーリーでもある。“世間を欺いた大胆不敵な女性”のイメージからは程遠いその姿に共感を覚え、心揺さぶられることだろう。

『トワイライト』シリーズや『チャーリーズ・エンジェル』のクリステン・スチュワートが、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のローラ・ダーン、『女は二度決断する』のダイアン・クルーガーと競演し、『ワン・デイ 23年のラブストーリー』のジム・スタージェス、J・Tの友人でもあった『ラリー・フリント』のコートニー・ラヴらも出演。

ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏

監督・脚本・製作総指揮:ジャスティン・ケリー
原作・脚本・製作総指揮 :サヴァンナ・クヌープ
出演:クリステン・スチュワート、ローラ・ダーン、ジム・スタージェス、ダイアン・クルーガー 、コートニー・ラヴ