新型コロナに負けない、リアルエンタテインメントを!「LEGEND」

2月11日(木・建国記念日)東京・代々木第一体育館にて開催されたボクシングチャリティイベント「LEGEND」
「新型コロナに負けない、リアルエンタテインメントを!」 という合言葉の元、新型コロナウィルスと戦う医療従事者や患者を支援するチャリティーイベントで、ボクシングの競技団体のルールや規制から自由に戦える「エキシビジョンマッチ」形式で、現役スター選手だけではなく、レジェンドファイター達や2021年東京オリンピック出場が内定しているボクサーまでもが参加したかつてないイベントとなった。
この模様をMMA Journalの特派員のリポートとオフィシャル写真でお送りまします。

©LEGEND 実行委員会 提供:LEGEND 実行委員会

「LEGEND」
2021.2.11(木)建国記念日
代々木第一体育館

「LEGEND」は「新型コロナに負けない、リアルエンタテインメントを!」をテーマに新型コロナウィルスと戦う医療従事者や患者を支援するチャリティーイベントということで、参加する選手、スタッフ、観戦者にPCR検査を実施した。

大会前日と当日に会場の屋外に設置されたPCR検査場で超高速PCRシステム「パソックRight Gene」を使用し唾液によるPCR検査が行われた。

カートリッジ式なので汚染の心配がなく、小型な卓上タイプのため、どこでも設置が可能で、イベントやライブ、コンベンション等々、不特定多数の人々が来場する会場で短時間での大規模なPCR検査実施可能で、検査の結果は特設WEBページで確認可能となっていた。
会場受付では検温がなされ館内ではマスク着用と公式グッズの販売も密を避けるためモバイルオーダーシステムで購入のみと、万全の防止対策が施されていた。
会場は大きなビジョンが設置され、解説は渡嘉敷勝男、竹原慎二&、畑山隆則という揃って公式Youtubeチャンネルを開設しているレジェンドの3人が、軽快なトークで会場を盛り上げていた。

武居由樹 vs 木村翔
ボクシングの元世界王者木村に、K-1からボクシングに転向した武居。1R目からお互いヘッドギアを被らず、武井が臆する事なく木村に仕掛ける。14オンスのグローブとはいえ、スピードのあるパンチが交差する。武井がフットワークを使い木村のパンチを当てさせない。その隙を狙い武井のパンチが木村にヒット! 木村の顔が赤らむ。元世界王者の意地で木村が反撃に出て右ストレートを打ち込む。しかし武居のペースを崩すことができず、3R終了となった。


京口紘人 vs 八重樫東
現役の世界2階級制覇王者の京口、現役最後の試合からおよそ1年ぶりにリングへ上がる元3階級制覇王者の八重樫のスパーリングマッチは、両者ヘッドギアを着用。それは躊躇なく顔面への攻撃を解禁する合図かのように、京口はアッパーをヒットさせると、「激闘王」の異名で活躍した八重樫も真っ向から打ち合う。両者ボディへの攻撃も抜かりなく、上下に散らす連打の応酬に館内もヒートアップする。両者一歩も引かない 濃密な3Rだった。


森脇唯人 vs 井上岳志
3度の全日本選手権優勝を果たしている東京五輪ミドル級日本代表の森脇と、WBOアジアパシフィック・スーパーウェルター級チャンピオンの井上。両者は高校、大学の先輩・後輩の仲であり、今も練習する間柄だ。手の内を知る両者であるからこそ、ヘッドギア無しで打ち合う。森脇の強烈な左ストレートをカウンターで浴びた井上は左まゆから出血。上背で15cm、体重も5kg以上の重い森脇に対してカットした左まゆが腫れ上がる井上がプレッシャーをかけ連打。14オンスのグローブでもガチンコで打ち合えば出血する可能性も免れないことを物語ったスパーリングとなった。


秋山佑汰 vs 平岡アンディ
出場を予定していた自衛隊体育学校所属で東京五輪ライト級日本代表の成松大介が発熱で欠場したため、国体優勝3回などアマ5冠を誇る秋山佑汰が代役出場した。この日も朝練習をした後、急遽出場となった秋山に対するは、天性の運動能力と63.5キロが体重上限のスーパーライト級において身長180センチを誇る初代日本スーパーライト級ユース・チャンピオンの平岡アンディ。秋山のみヘッドギアを着用。天性のリズム感とでもいうべきアンディのプロボクシングと、秋山の実直なアマチュアボクシングがリング上で交差した9分間だった。


岡沢セオン vs 佐々木尽
オリンピック金メダリスト候補と目される日本ボクシング界の期待星・岡沢セオンと、17歳でプロデビュー後10戦全勝9KOの日本スーパーライト級ユース・チャンピオン佐々木尽の一戦。両者ともにヘッドギアなし。互いに相手の顔面をターゲットにするパンチが交差する。「試合の9分間は、僕が僕自身とアマチュアボクシングをご紹介するための時間にさせてもらいます」と語っていた岡沢は佐々木の攻撃を許さない。佐々木はトリッキーな動きを交え、プロボクシングスタイルで前進すると、岡沢はノーガードで応戦する一幕も。3R終盤、両者足を止めて打ち合うと場内が沸いた。


内山高志 vs 坂晃典
引退から4年、ノックアウト・ダイナマイト内山高志の復活。元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王座を11度防衛した内山に対するは、1月22日にタイトルを防衛したばかりの日本スーパーフェザー級チャンピオンの坂晃典。坂がヘッドギアを着用し内山はヘッドギアを着けずスパーリングが始まった。今大会のオファー直後から酒を絶ち、仕上がった肉体から繰り出された内山のジャブとワンツーが坂にヒット。坂が前に出るも内山は老獪なテクニックでボディーブローで攻め立てる。3R坂がヘッドギアを外すと、坂が内山に連打で猛追。やや疲れが見え始める内山だったが、坂の顔面に右ストレートが炸裂。これに坂も応戦しジャブから右ストレートをヒットさせる。お互いのボクサーズ・プライドが交差した濃密な9分間となった。


井上尚弥 vs 比嘉大吾
日本プロボクシング史上最高傑作、世界3階級制覇王者で現役最強と称される”モンスター”井上尚弥。スパーリングとはいえ井上と拳を交える相手がなかなか決まらず、大会開催日数日前に決まったのは元WBC世界フライ級王者で2階級制覇を目論む比嘉大吾。両者ともにヘッドギアを着用しスパーリングスタート。井上の右ストレートがヒットすると、一気に展開が早くなる。比嘉がパンチを繰り出すが、ことごとく避けられてしまう。比嘉が前に出ると井上はカウンター、比嘉が退くと井上は圧力をかけ攻め立てる。比嘉が必死の形相で追うが、井上はロープを背負っても冷静にカウンターの連打で猛追する。この日のリングは井上が完全に支配していた。

この『LEGEND』は、ボクサーそれぞれのプライドとリスペクトが感じられたガチの「エキシビジョンマッチ」だった。
3Rが終了すると、選手には笑顔が溢れ、どちらともなく握手を交わし、互いを称えあった。
それぞれ別々のコーナーから入場していたが、エキシビジョンマッチ終了後はステージ中央に設置されたスロープを歩いてゆく。
時には声をかけながら。
その姿はこの日のために制作されたキービジュアルの「集え。レジェンドへの道」というフレーズと重なった。

LEGEND Official Site