“皇帝戦士”ビッグバン・ベイダー、最初で最後の自伝『VADER TIME ベイダータイム 皇帝戦士の真実』

1955年5月14日、カリフォルニア州のコンプトンで一人の大きな赤ん坊が生を受けた。名前はレオン・ホワイト。
レオンは驚異のスピードで成長し、小学校4年生の頃に父の勧めでアメリカンフットボールを始めた。高校、大学と目覚ましい活躍を続けたレオンは、76年、77年と全米代表にも選出される。しかし、練習中に膝蓋腱を負傷、最終的に腱の断裂にまで至ってしまう。そんな重症にもかかわらず、1978年にロサンゼルス・ラムズにドラフト3位で指名され、誰もが夢見るNFL選手になることを成し遂げる。入団後は怪我も回復し、憧れの地、スーパーボウルのフィールドに立つも、再びあの膝蓋腱を断裂、そして引退と、レオンのNFLキャリアは短命に終わる。

 その後、セカンドキャリアとして不動産業を経て、1985年にアメリカ最大の規模を誇るAWAからレオン “ベビー・ブル” ホワイトのリングネームでプロレスデビュー。ブルーザー・ブロディ、スタン・ハンセンといった、日本でも認知度の高い人気レスラーたちに鍛えられたレオンはAWAでのキャリアも軌道に乗り、妻デビ―との間には一人息子のジェシーも授かった。

 そしてドイツとオーストリアを拠点とするCWAにも参戦。時を同じくしてリングネームをレオン “ブル・パワー” ホワイトと改名。1987年3月22日、初のメジャー団体での王座を獲得する。

 CWA参戦後は、当時新日本プロレスのオーナーだったアントニオ猪木の要望で日本へ赴き、1987年12月27日、両国国技館で開催された新日本プロレスの大会に、日本でのマネージャーとなったビートたけしより、「たけしプロレス軍団の皇帝戦士」として紹介され、ビッグバン・ベイダーとして日本のリングにデビュー。4年間無敗記録を更新中だった猪木に圧勝する。

その後の活躍については、プロレスファンの多くが知ることではあるが、新日本でIWGPヘビー級王座、全日本で三冠ヘビー級王座と、両タイトルを獲得した最初のレスラーであり、唯一の外国人レスラーでもある。両団体以外にも、プロレスリング・ノア、UWFインターナショナル、WJプロレス、ドラディションほか、全盛期から晩年まで、日本の多くの団体に参戦し、その人気と実力を遺憾なく発揮した。

キャリアの晩年は度重なる怪我や持病、妻との離婚、さらにアルコールやドラッグに溺れ、遂には死の淵を彷徨う状態にまで体調を崩すものの、最愛の息子ジェシーのプロレスデビューをサポート、遂には一緒にリングに立つまでに回復するが、心臓に抱えた病は重篤で医師から余命2年の宣告を受ける。その後、手術をし、、健康回復に努めたが、重篤な肺炎を起こし、2018年6月18日に帰らぬ人となる。

本書は、アスリートとして類まれな身体能力にめぐまれたプロレス界きってのパワーファイターの生涯を、余すところなく描いた唯一無二の自伝。プロレスビジネスの独特の仕組み、肉体を懸けたビジネスとの対峙、死への覚悟、そして最愛の息子との別れなど、一人の人間の苛烈なる生を描き切った秀逸なノンフィクションとなっている。

本書で初公開となるエピソード
• たけしプロレス軍団の刺客:ビッグバン・ベイダーとして新日本プロレスマットへの乱入の裏事情
• ハンセンに目を抉られて目玉が飛び出た試合の真相
• ノアのリングに参戦していた当時、日本を去る直前に起こったある繁華街での傷害事件
• ザ・ロックことドゥウェイン・ジョンソンの新人時代のコーチ役だったこと
• ハーリー・レイスが酒でレスラー生命を縮めた話
• リック・フレアー、ハルク・ホーガンの王座陥落を巡る暗躍
• 息子誕生の日に攻撃に加減を求めるも容赦なく潰しに来たブルーザー・ブロディ
• ショーン・マイケルズらとのクウェート遠征時に軟禁され、米軍に救出された話
• WCWの裏側で行われていた権力闘争
• シッド・ビシャスとアーン・アンダーソンの間で起こった刺傷事件
• 晩年の壮絶な心臓疾患との闘い

 VADER TIME ベイダータイム 皇帝戦士の真実

[著者]  ビッグバン・ベイダー
[取材・構成]  ケニー・カサノヴァ
[翻訳・編集]  松山ようこ
[発売日]  2021年6月18日(金)より全国順次発売
[定価]  2,750円(10%税込)
[判型/仕様]  四六判ソフトカバー
[発売]  株式会社徳間書店
[商品URL] 
https://www.tokuma.jp/book/b584904.html
https://www.amazon.co.jp/dp/4198649790